離婚後の子の養育に関する民法等改正(共同親権等)について

更新日:2026年02月26日

令和6年5月17日、父母が離婚した後のこどもの利益を確保するため、民法等の一部を改正する法律が成立しました。

この法改正では、父母が離婚した後もこどもの利益を確保することを目的として、こどもを養育する親の責務を明確化するとともに、親権・監護、養育費、親子交流等に関する規定を見直すもので、令和8年4月1日に施行されます。

親の責務に関するルールの明確化

こどもの人格の尊重

こどもの心身の健全な発達を図るため、こどもを養育する責任があります。こどもの意見をよく聞き、人権を尊重しなければなりません。

こどもの扶養

父母は、親権や婚姻関係の有無にかかわらず、こどもを扶養する責任があります。こどもが親と同じくらいの生活を送れるようでなければなりません。

父母間の人権尊重・協力義務

こどもの利益のため、お互いに人権を尊重し協力しなければなりません。

次のような行為は、この義務に違反する場合があります。

・父母の一方から他方への暴行など

・別居親が、同居親による日常的な監護に、不当に干渉すること

・父母の一方が、特別な理由なく他方に無断でこどもを転居させること

・取決めがされたにもかかわらず、親子交流の実施を拒むこと など

※違反した場合、親権者の指定又は変更の審判、親権喪失又は親権停止の審判等において、その違反の内容が考慮される可能性があります。

※暴力等や虐待から逃れることはルールに違反しません。

こどもの利益のための親権行使

親権は、こどもの利益のために行使しなければなりません

親権に関するルールの見直し

1人だけが親権を持つ【単独親権】のほかに、離婚後に父母2人ともが親権を持つ【共同親権】を選択できるようになります。

共同親権の場合

毎日の生活に必要なこと(例:食事や服装の決定、短期間の旅行、予防接種、習い事等)は、父母のどちらかで決めることができます。

大切なことは父母2人で話し合う

こどもの住む場所を変えること、将来の進学先の決定、心身に大きな影響を与える医療行為、こどものお金の管理等については、父母が話し合って決めることになります。なお、父母の意見が対立するときには、家庭裁判所の判断により、父母のどちらか1人がその事項を決められるよう、指定することができます。
(注意) 父母間の合意がない場合は、裁判所が関与します。

一方の親が決められる緊急の場合

こどもの利益のため急迫の事情がある場合(例:暴力、虐待等から逃げるために引っ越す場合、こどもに緊急の医療行為を受けさせる必要がある場合等)は、父母のどちらか1人で決めることができます。

養育費の支払確保に向けた見直し

こどもの生活を守るため、養育費を確実に、しっかりと受け取れるように新たなルールの創設やルールの見直しが行われました。

合意の実効性の向上

養育費の取決めの際に父母間で作成した文書に基づいて、支払が行われなかった場合、財産の差押えの手続を申し立てることができるようになります。

法定養育費

離婚時に養育費の取決めをしていなくても、こどもの監護を主として行う父母は、他方に対して、一定額の「法定養育費」を請求することができるようになります。法廷養育費の額は、今後、法務省令で定められる予定です。

※ 法廷養育費は、あくまでも養育費の取決めをするまでの暫定的・補充的なものです。

裁判手続の利便性向上

養育費に関する裁判手続をスムーズに進めるために、家庭裁判所が当事者に対して収入情報の開示を命じることができることとしています。

養育費を請求するための民事執行の手続においては、地方裁判所に対する1回の申立てで

(1)財産開示手続:養育費の支払義務者は、その保有する財産を開示しなければならない

(2)情報提供命令:市区町村に対し、養育費の支払義務者の給与情報の提供を命じる

(3)債権差押命令:判明した給与債権を差し押さえる

という一連の手続を申請することができるようになります。

安全・安心な親子交流の実現に向けた見直し

こどもの利益を最優先に、親子交流や父母以外の親族との交流に関するルールが見直されました。

親子交流の試行的実施

家庭裁判所の手続中に親子交流を試行的に行うことができます。家庭裁判所は、調停・審判において、こどもの利益を最優先に考慮して親子交流の定めをします。その際には、適切な親子交流を実現するため、資料を収集して調査をしたり、父母との間で様々な調整をします。

婚姻中別居の場合の親子交流

こどもの利益を最優先に考慮し、父母の協議により定め、協議が成立しない場合は家庭裁判所の審判等により定められます。

父母以外の親族とこどもの交流

こどもの利益のため特に必要があるときは、家庭裁判所は、父母以外の親族とこどもとの交流を実施するよう定めることができます。

詳細については、法務省ホームページをご覧ください。

この記事に関するお問い合わせ先

大崎上島町 健康福祉課 福祉係
〒725-0401 広島県豊田郡大崎上島町木江4968
電話:0846-62-0303 ファクシミリ:0846-62-0304

メールフォームによるお問い合わせ